結婚したら寿退社する?それとも働き続ける?そんな質問に対して、「結婚したら寿退社をして専業主婦になって家事や子育てに専念します」と、以前の女性ならばこう答えていたでしょう。しかし、現在の女性たちは違います。現在の女性の約9割が、「結婚しても働き続けたい」と答えているのです。ということは、寿退社を希望する女性は、約1割にも満たないということです。
では、未婚、既婚の女性たちは、結婚後の働き方について、どのように考えているのでしょうか?
未婚者の男女に聞いたところ、こんな答えが返ってきました。
「子供ができたら仕事をやめて、子供が大きくなったら再び仕事をする」
「子供ができても、仕事を続ける」
「結婚しても子供はつくらないで仕事を続ける」
「結婚せず仕事を続ける」
男性も女性も、仕事を続けたほうがいい、仕事を続けたい、と考えているようです。ライフスタイルが多様化する中、仕事に対する意識の高さを窺うことができます。
・未婚者の声
「結婚や出産後も仕事を続けていきたいと考えている。同僚や友人たちもそうだから……」
「出産までにキャリアを積んでおかなければ会社に戻れないという不安がある」
「何があるか分からない不安から、夫が高収入でも仕事を続けたい」
「彼氏が専業主婦を望んでいるので、仕事を辞めるかもしれない」
・既婚者の声
「子育て中だが、子育てが一段落したら再就職を考えている。将来のことを考えるとお金が必要だから」
「自分には仕事と子育ての両立は無理だと思い寿退職したが、子育てが終わったら仕事をするかもしれない」
「一度退職すると再就職が難しいので、育休と時短勤務を利用して仕事を続けている」
「若いうちに出産したので、早くに子育てが一段落。キャリアアップを目指したい」
「結婚前は専業主婦になろうと思っていたが、会社から引き止められ仕事を続けている。働ける間は働こうと思うように」
このように、「仕事をやめたい」と考えている女性は少なく、働き方は違っても、「仕事を続ける」と考えている人が多いようです。その理由としては「将来に備えてお金が必要」というもので、社会情勢がどうなるか分からない現代ならではの不安と言えるでしょう。また、「キャリアップ」や「自由でいたい」など、自分自身の人生を大切にしている女性が多いようです。
寿退社についての考え方は男女で大きく異なるようです。キャリア志向の女性がいる一方で、女性の働くことに対する理解を示す男性と寿退社は迷惑と考える男性がいるようです。国の施策としては女性が結婚・出産後も働くことを奨励する方向に動いていますが、実態はまだ追いついていないようにも見えます。
寿退社をするためには、上司への報告時期もよく考える必要があります。1年も前だと、退職の日まで時間があるため、同僚の態度が”辞める人だから”という感じになり、仕事がやりにくくなることがあります。かといって、1カ月前の報告だと、引き継ぎなどで周りに迷惑をかけることになります。そういった意味では3カ月前に上司に報告というのがベストと言えます。
結婚後も働きたい看護師は多いのですが、結婚を理由に退職して、働き方を変える看護師も多いようです。仕事と家庭の両立を図るために、フルタイム勤務からパートやアルバイトに転職したり、夜勤のない小規模なクリニックに転職したりというのが、働き方を変える一例です。